日本は雨量が多く、大雨や台風などで中山間地域では道路斜面の崩落は頻繁に発生している。道路斜面の崩落現場での復旧工事は、右の図のような仮設防護柵を設営し、崩落個所の復旧にあたることになる。
従来、この仮設防護柵はH鋼の支柱を立て、このスパンに鋼矢板を一枚一枚溶接して防護柵に仕上げる方法でした。溶接は手間がかかり、ケーブルの引き回し等で作業性の悪さや非能率性が指摘されていた。
また、一度溶接した鋼矢板をH鋼柱から切り離すことは時間と手間がかかり、さらに再利用の為にH鋼と鋼矢板の保守作業をしなければならず、人件費と共に工費の高騰をまねいた。
一方、昨今は公共事業の見直しが指摘され、これに伴う工事費の軽減化が重要視されていることから、作業効率の向上が望まれている。
そこで、溶接に依存しない方法で、確実にH鋼柱と鋼矢板とを連結固定できる金具の開発のきっかけとなった。
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