「どんなお宿かと聞くもんだから痒いところに手の届くようなお宿ですとそう答えておきましたよ女将さん」
まるで水戸黄門のような翁の遍路は今度が二度目の宿泊だ、
ジョン万次郎の事をどうしても知りたいと言うので生誕地の中ノ浜を案内、区長場で資料を貰い万次郎の仮墓や生家跡、翁の達者な足にせかされ峠まで眼前に広がる海を眺めながら二人して万次郎の時代に思いをはせた。
それから十日余り 一通の便りが届く、
一筆啓上
万次郎さんの故郷に立つことが出来何か一つ夢が叶えられた様な気分です。
翁の流れるような筆文字は元気でいつまでも善い宿をしていくようにと私を励ました。
未承認 2024.08.06-18:59 Edit
管理者に承認されるまで内容は表示されません。